○佐賀県迷惑行為防止条例

昭和39年10月8日

佐賀県条例第44号

〔公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例〕をここに公布する。

佐賀県迷惑行為防止条例

(平29条例32・改称)

(目的)

第1条 この条例は、県民及び滞在者等に著しく迷惑をかける行為を防止し、もってその平穏な生活を保持することを目的とする。

(平29条例32・一部改正)

(粗暴行為の禁止)

第2条 何人も、公共の場所等(道路、公園、広場、駅、ふ頭、興行場、飲食店その他の公共の場所(以下「公共の場所」という。)又は汽車、電車、乗合自動車、船舶その他の公共の乗物(以下「公共の乗物」という。)をいう。以下同じ。)において、多数でうろつき、又はたむろして、通行人、入場者、乗客その他の公衆に対し、いいがかりをつけ、すごむ等不安を覚えさせるような言動をしてはならない。

2 何人も、祭礼又は興行その他の娯楽的催物に際し、多数の人が集まっている公共の場所において、正当な理由がないのにわめき、人を押しのけ、物を投げ、物を破裂させる等により、その場所における混乱を誘発し、又は助長するような行為をしてはならない。

(平22条例24・平29条例32・一部改正)

(卑わいな行為の禁止)

第3条 何人も、公共の場所等において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 衣服その他身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。

(2) 前号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

2 何人も、公共の場所等又は特定多数の者が使用する場所等(事業所、学校その他の特定かつ多数の者が使用する場所又は貸切バスその他の特定かつ多数の者が使用する乗物をいう。)において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 衣服等で覆われている人の下着又は人の身体をのぞき見すること。

(2) 衣服等で覆われている人の下着又は人の身体を写真機、ビデオカメラ、撮影機能を有する携帯電話機その他の機器(以下「写真機等」という。)を使用して撮影すること。

(3) 衣服等で覆われている人の下着又は人の身体を撮影する目的で写真機等を向け、又は設置すること。

3 何人も、正当な理由がないのに、住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服等の全部又は一部を着けない状態でいる場所に当該状態でいる人の姿態をのぞき見し、写真機等を使用して撮影し、又は当該姿態を撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置してはならない。

(平22条例24・追加、平25条例50・平29条例32・令5条例29・一部改正)

(不当な金品の要求行為(たかり行為)の禁止)

第4条 何人も、公共の場所等において、通行人、入場者、乗客その他の公衆に対し、つきまとい、いいがかりをつける等不安を覚えさせるような方法を用いて、金品を要求してはならない。

(平22条例24・旧第3条繰下、平29条例32・一部改正)

(押売行為等の禁止)

第5条 何人も、住居その他人の現在する建造物を訪れて、物品の売買、貸付け、交換若しくは配布、物品の作成、加工若しくは修理、遊芸その他の役務の提供又は広告若しくは寄付の募集(以下「売買等」という。)を行なうに際し、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 犯罪の前歴を告げ、又は犯罪若しくは暴力的性行をほのめかし、住居その他の建造物、器物等にいたずらする等不安を覚えさせるような言動をすること。

(2) 売買等の申し込みをことわられたにもかかわらず、すわり込み、しつように物品を展示する等して、その場からすみやかに立ち去らないこと。

(3) 身分、物品の価格その他の事実を著しく誤解させるような表示又は言動をすること。

2 何人も、公共の場所において、不特定の者に対し、売買等を行なうに際し不安を覚えさせるような著しく粗野若しくは乱暴な言動をし、又は前項第3号に掲げる行為をしてはならない。

3 何人も、依頼又は承諾がないのに、物品の貸付け若しくは配付、物品の作成、加工若しくは修理、遊芸その他の役務の提供又は広告を行なって、その対価をしつように要求してはならない。

(平22条例24・旧第4条繰下)

(不当な客引行為の禁止)

第6条 何人も、公共の場所において、不特定の者に対し、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) わいせつな見せ物、物品若しくは行為又はこれらを仮装したものの観覧、販売若しくは提供について客引きをすること。

(2) 前号に掲げるもののほか、人の身体又は衣服をとらえ、所持品を取り上げる等しつように客引きをすること。

(平22条例24・旧第5条繰下)

(景品買行為の禁止)

第7条 何人も、遊技場(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1項第4号の営業をいう。以下同じ。)の営業所又はその付近において、遊技場を営む者が客に提供した賞品を転売するため、又は転売する目的を有する者に交付するため、うろつき、又は客につきまとって、その賞品を買い、又は買おうとしてはならない。

(昭59条例34・一部改正、平22条例24・旧第6条繰下、平27条例46・一部改正)

(乗車券等の不当な売買行為(ダフヤ行為)の禁止)

第8条 何人も、乗車券、急行券、指定券、寝台券その他公共の乗物を利用することができる権利を証する物又は入場券、観覧券その他公共の娯楽施設を利用することができる権利を証する物(以下「乗車券等」という。)を不特定の者に転売するため、又は不特定の者に転売する目的を有する者に交付するため、乗車券等を、公衆に発売する場所において、買い、又は公衆の列に加わって買おうとしてはならない。

2 何人も、転売する目的で得た乗車券等を、公共の場所において、不特定の者に売り、又は人につきまとって売ろうとしてはならない。

(平22条例24・旧第7条繰下)

(水泳場等における危険行為の禁止)

第9条 何人も、通常、人が遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟が回遊する水面(以下「水泳場」という。)において、正当な理由がないのに、モーターボートその他の原動機を用いて推進する舟艇、水上スキー又はヨットを疾走させ、急転回させ、縫航させる等により、遊泳している者又は手こぎのボートその他の小舟に乗っている者に対し、危険を覚えさせるような行為をしてはならない。

2 何人も、水泳場において、他人の身体又は浮輪、ボートその他遊泳のために使用する物にいたずらをして、遊泳等をしている者に対し、不安を覚えさせるような行為をしてはならない。

3 何人も、遊泳、行楽等のため多数の人が集まっている海浜、河川敷地等において、正当な理由がないのに、自動車又は原動機付自転車を疾走させ、急転回させ、だ行させる等により他人に対し、危険を覚えさせるような行為をしてはならない。

(平22条例24・旧第8条繰下)

(嫌がらせ行為の禁止)

第10条 何人も、正当な理由がないのに、特定の者に対し、次に掲げる行為(ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第2条第1項に規定するつきまとい等を除く。)を反復して行ってはならない。ただし、第1号から第4号まで及び第5号(電子メールの送信等に係る部分に限る。)に掲げる行為については、身体の安全、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。

(1) つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居等の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。

(2) その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

(3) 面会その他の義務のないことを行うことを要求すること。

(4) 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。

(5) 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。

(6) 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。

(7) その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

(8) その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この号において同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り得る状態に置くこと。

2 前項第5号の「電子メールの送信等」とは、次の各号のいずれかに掲げる行為(電話をかけること及びファクシミリ装置を用いて送信することを除く。)をいう。

(1) 電子メールその他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信(電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第2条第1号に規定する電気通信をいう。次号において同じ。)の送信を行うこと。

(2) 前号に掲げるもののほか、特定の個人がその入力する情報を電気通信を利用して第三者に閲覧させることに付随して、その第三者が当該個人に対し情報を伝達することができる機能が提供されるものの当該機能を利用する行為をすること。

(平22条例24・追加、平25条例50・平29条例32・一部改正)

(罰則)

第11条 第3条又は前条の規定に違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

2 常習として第3条又は前条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

(平22条例24・追加)

第12条 第2条又は第4条から第9条までの規定のいずれかに違反した者は、50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

2 常習として第2条又は第4条から第9条までの規定のいずれかに違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(平4条例1・一部改正、平22条例24・旧第9条繰下・一部改正)

(適用上の注意)

第13条 この条例の適用にあたっては、県民の権利を不当に侵害しないよう留意し、その本来の目的を逸脱しないようにしなければならない。

(平22条例24・旧第10条繰下)

この条例は、昭和39年12月1日から施行する。

(昭和59年条例第34号)

(施行期日)

1 この条例は、昭和60年2月13日から施行する。

(平成4年条例第1号)

この条例は、平成4年5月1日から施行する。

(平成22年条例第24号)

この条例は、平成22年7月20日から施行する。

(平成25年条例第50号)

この条例は、平成26年1月5日から施行する。

(平成27年条例第46号)

(施行期日)

1 この条例は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律(平成27年法律第45号。以下「改正法」という。)の施行の日から施行する。

(平成29年条例第32号)

この条例は、公布の日から起算して2月を経過した日から施行する。

(令和5年条例第29号)

この条例は、令和5年10月1日から施行する。

佐賀県迷惑行為防止条例

昭和39年10月8日 条例第44号

(令和5年10月1日施行)