○地すべり等危険地域における住宅移転の助成に関する条例
昭和49年3月30日
佐賀県条例第4号
地すべり等危険地域における住宅移転の助成に関する条例をここに公布する。
地すべり等危険地域における住宅移転の助成に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、地すべり等危険地域内に存する住宅の移転を促進するための措置を講じ、もって県民の生命と財産の保護に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「地すべり等危険地域」とは、地すべり、山くずれ、がけ地の崩壊及び土石流のおそれがあり、かつ、これらの危険を避けるため住宅の移転を要すると認められる地域で、市町長の申請に基づき、知事が指定した地域をいう。
2 この条例において「危険住宅」とは、地すべり等危険地域内に存する住宅であって、当該地域が地すべり等危険地域に指定された日前に建設されたものをいう。
4 この条例において「住宅移転資金」とは、危険住宅の移転を行うために必要な資金(当該住宅の敷地を購入するために必要な資金を含む。)であることについて、撤去前の住宅の所在地の市町長の認定を受けて、規則で定める金融機関(以下「融資機関」という。)から借り入れる資金であって、借入金額、償還期限、利率等が規則で定める基準に該当するものをいう。
5 この条例において「住宅除却等に要する経費」とは、危険住宅の移転を行う者が、当該危険住宅を撤去して、地すべり等危険地域以外の地域へ転居する場合に必要とする経費であって、住宅撤去費、家具その他の動産の移転費、撤去した住宅の跡地整備費、仮住宅費その他転居に伴い必要とする経費であることについて、撤去前の住宅の所在地の市町長の認定を受けたものをいう。
(平4条例40・平8条例15・平17条例74・平23条例10・一部改正)
(助成)
第3条 知事は、予算の範囲内において、次の各号に掲げる経費について、市町に対し規則で定めるところにより、補助することができる。
(1) 次条第1項の住宅移転補助事業実施計画に従い危険住宅の移転を行う者が借り入れた住宅移転資金の利子(規則で定める利率を限度とする。)に相当する額の費用を市町が当該住宅移転資金を借り入れた者に対し補助する場合における当該補助に要する経費
(2) 次条第1項の住宅移転補助事業実施計画に従い危険住宅を撤去して、地すべり等危険地域以外の地域へ転居する者が当該転居のために必要とする住宅除却等に要する経費について、市町が当該転居をする者に対し補助する場合における当該補助に要する経費
(3) 市町が、融資機関との契約により、当該融資機関が次条第1項の住宅移転補助事業実施計画に従い危険住宅の移転を行う者に対して住宅移転資金を貸し付けたことによって受けた損失を補償する場合における当該損失補償に要する経費
(平17条例74・平23条例10・一部改正)
(住宅移転補助事業実施計画)
第4条 前条の規定による補助を受けようとする市町は、あらかじめ、住宅移転補助事業実施計画を策定して知事に提出し、その承認を受けなければならない。
2 住宅移転補助事業実施計画は、規則で定めるところにより、地すべり等危険地域ごとに、危険住宅の移転に関し、次の各号に掲げる事項について定めなければならない。
(1) 対象戸数
(2) 移転方法の概要
(3) 移転費用の概要
(4) 移転計画
(5) 跡地計画
(6) その他規則で定める事項
3 第1項の規定は、住宅移転補助事業実施計画の変更について準用する。ただし、規則で定める軽微な変更については、この限りでない。
(平17条例74・一部改正)
(1) 融資機関は、当該契約により損失補償を受けた後も、善良な管理者の注意をもって当該融資に係る債権の回収に努めなければならないこと。
(2) 融資機関は、当該契約により損失補償を受けた後に当該融資に係る債権の回収によって得た金額のうちから、債権行使のために必要とした費用を控除し、残額があるときは、これをもって当該融資について損失補償を受けない損失をうめ、なお残額があるときは、当該契約により市町から受けた損失補償の金額に達するまでの金額を当該市町に納付しなければならないこと。
2 第3条第3号の損失は、融資元本の償還期限の到来後3月を経過してもなお元本又は利子(融資機関が定める遅延利子を含む。)の全部又は一部が回収されなかった場合におけるその回収されなかった金額とする。
(平17条例74・一部改正)
(平17条例74・一部改正)
(1) この条例に違反したとき。
(2) 補助金の交付申請書その他関係書類に虚偽の記載があったとき。
(平17条例74・一部改正)
(報告及び検査)
第8条 知事は、第3条の規定による補助金の使途が適正であるかどうかを知るために必要があると認めるときは、補助金の交付を受けた市町に報告を求めることができる。
2 知事は、住宅移転資金の貸付けが適正に行われているかどうかを知るために必要があると認めるときは、当該住宅移転資金を貸し付けた融資機関から報告を徴し、又はその職員をして融資機関の事務所に立ち入り、帳簿、書類、その他必要な物件を検査させることができる。
3 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
4 第2項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(平17条例74・一部改正)
(平4条例40・平17条例74・一部改正)
附則
1 この条例は、昭和49年4月1日から施行する。
2 地すべり等危険地域における家屋移転の助成に関する条例(昭和32年佐賀県条例第20号)は、廃止する。
3 この条例の施行の日の前日までに、前項の規定による廃止前の地すべり等危険地域における家屋移転の助成に関する条例(以下「旧条例」という。)第5条の規定により当該家屋移転資金につき同条例第3条第1項第1号の規定による補給金の交付申請がなされている家屋移転資金及び同日までに当該家屋移転資金につき同条例第3条第1項第2号の契約が結ばれている家屋移転資金並びに同日までに同条例第5条の2の規定により当該家屋移転費につき同条例第3条の2の規定による補助金の交付申請がなされている家屋移転費については、地すべり等危険地域における家屋移転の助成に関する条例は、この条例の施行後も、なおその効力を有する。
附則(平成4年条例第40号)
この条例は、公布の日から施行し、この条例による改正後の地すべり等危険地域における住宅移転の助成に関する条例の規定は、平成4年度分の補助金から適用する。
附則(平成8年条例第15号)
この条例は、公布の日から施行し、この条例による改正後の地すべり等危険地域における住宅移転の助成に関する条例の規定は、平成8年度分の補助金から適用する。
附則(平成17年条例第74号)
この条例中第8条、第10条、第13条、第18条、第21条、第23条、第24条、第37条、第41条、第43条、第45条、第48条、第54条、第64条及び第67条の規定は平成18年1月1日から、第15条、第26条、第38条、第63条及び第65条の規定は平成18年3月1日から、その他の規定は平成18年3月20日から施行する。
附則(平成23年条例第10号)
この条例は、公布の日から施行する。