(趣旨)

第1条　この規程は、本部ダム(以下「ダム」という。)の操作に関し必要な事項を定めるものとする。

(ダムの用途)

第2条　ダムは、洪水調節及び流水の正常な機能の維持並びに水道用水の供給をその用途とする。

(定義)

第3条　この規程において「洪水」とは、流水の貯水池への流入量(以下「流入量」という。)が、毎秒6立方メートル以上である場合における当該流水をいう。

(水位の測定)

第4条　貯水池の水位は、ダム本体に設置された水位計の測定結果に基づき算出するものとする。

(常時満水位)

第5条　貯水池の常時満水位は、標高145.3メートルとする。

(サーチャージ水位)

第6条　貯水池のサーチャージ水位は、標高150.0メートルとする。

(洪水調節等のための利用)

第7条　洪水調節及び洪水に達しない流水の調節(以下「洪水調節等」という。)は、標高145.3メートルから標高150.0メートルまでの容量34万立方メートルを利用して行うものとする。

(流水の正常な機能の維持のための利用)

第8条　流水の正常な機能の維持は、標高124.7メートルから標高145.3メートルまでの容量75万立方メートルのうち最大24万立方メートルを利用して行うものとする。

(水道用水の供給のための利用)

第9条　水道用水の供給は、標高124.7メートルから標高145.3メートルまでの容量75万立方メートルのうち最大51万立方メートルを利用して行うものとする。

(洪水警戒体制)

第10条　ダム管理事務所長(以下「所長」という。)は、洪水が予想される場合には別に定めるところにより、洪水警戒体制を執らなければならない。

(洪水警戒体制時における措置)

第11条　所長は、前条の規定により洪水警戒体制を執ったときは、直ちに、次に掲げる措置を執らなければならない。

(洪水調節等)

第12条　洪水調節等は、水位が常時満水位を超える場合には、常用洪水吐からの自然放流により行うものとする。

(洪水調節等の後における水位の低下)

第13条　前条の規定により洪水調節等を行った後においては、常用洪水吐からの自然放流により、水位を常時満水位に低下させるものとする。

(洪水警戒体制の解除)

第14条　所長は、洪水警戒体制を維持する必要がなくなったと認める場合には、これを解除しなければならない。

(導水及び流水の貯留を行うことができる場合)

第15条　管牟田川からダムへの導水は、管牟田堰地点における流量が1月1日から6月10日までの間及び6月21日から12月31日までの間においては毎秒0.006立方メートル、6月11日から6月20日までの間においては毎秒0.010立方メートルを超えるときに行うことができる。

(貯留された流水の放流を行うことができる場合)

第16条　ダムによって貯留された流水は、この規程に特別の定めがある場合のほか、次の各号のいずれかに該当する場合に放流を行うことができる。

(放流の原則)

第17条　所長は、放流管から放流を行う場合には、放流により下流に急激な水位の変動を生じないよう努めなければならない。

(流水の正常な機能の維持のための放流)

第18条　所長は、流水の正常な機能の維持のため必要があると認める場合には、大坂地点において別表に掲げる水量を確保することができるよう、ダムから必要な流水を放流しなければならない。

(水道用水の供給のための放流)

第19条　所長は、水道用水の供給のため必要があると認める場合には、大坂地点において毎秒0.069立方メートルの水量を取水可能ならしめるよう、ダムから必要な流水を放流しなければならない。

(放流に関する通知等)

第20条　所長は、ダムから放流することにより流水の状況に著しい変化を生ずると認める場合において、これによって生ずる危害を防止するため必要があると認めるときは、別に定めるところにより関係機関に通知するとともに、一般に周知させるため必要な措置を執らなければならない。

(バルブの操作)

第21条　放流管から放流を行う場合のバルブの操作については、別に定めるところによる。

(計測、点検及び整備)

第22条　所長は、ダム本体、貯水池、導水路その他のダムに係る施設を常に良好な状態に保つため必要な計測、点検及び整備を行わなければならない。

(観測)

第23条　所長は、ダムを操作するため必要な気象及び水象の観測を行わなければならない。

(記録)

第24条　所長は、バルブを操作し、第22条第1項の規定により計測、点検及び整備を行い、又は前条第1項の規定により観測を行ったときは、別に定める事項を記録しておかなければならない。

(補則)

第25条　この規程に定めるもののほか、この規程の施行に関し必要な事項は、別に定める。